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カテゴリ:旅

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Love Never Dies

出張ついでに週末をロンドンで過ごしてきた。

で、今回のメインイベント。



ウエストエンドのアデルフィ劇場で
ミュージカル「Love Never Dies」を観る。

アンドリュー・ロイド=ウェバー自ら製作・作曲による、
あの「オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)」の続編。
今月10日が初日だったというから、ほっかほかの新作である。

以下、ネタバレまではいかないが、
一部、舞台の内容や評価に触れるので、
観る前に一切の情報を知りたくないという方はご注意を。


舞台はファントム(怪人)がオペラ座から姿を消した
10年後のニューヨーク。

マダム・ジリーと娘のメグの助けでアメリカに渡った彼は、
斬新な舞台エンターテイメントの興行主として成功を収めている。

一方、ヒロインのクリスティーンは幼馴染みの子爵ラウルと結婚したものの、
夫は酒に溺れ多額の借金を抱える苦しい生活に陥っていた。

そんなクリスティーンの歌声を未だに忘れられないファントムは素性を隠し、
クリスティーンにニューヨークの舞台で歌うようオファー。
金に困っている彼女は夫と息子のグスタフを伴ってアメリカへ渡る。
果たして2人の愛の行方は――というストーリー。


この後の展開も含めて、
ストーリーははっきり言って「昼ドラ」である。
テーマは「愛」と「嫉妬」。

ま、前作もストーカー話だったと言われればそうで、
「オペラ座」は元来昼ドラ的だと言えなくもないのだが、
それにしても怪人の神秘的な部分などはカケラも残っておらず、
単なる男女の三角関係、そして女同士の嫉妬の物語に成り下がっている。

ストーリーがそんなだから、当然台詞も深みに欠ける。
あまり深い台詞を英語で言われても
こっちはわからないわけだが、それにしても。
よって演者の感情表現もありきたりだった気がする。悪循環。

さらに、昼ドラ感に拍車をかけているのは舞台の雰囲気。
「オペラ座の怪人」といえば、豪華な舞台装置や衣装、
劇場の地下を探検する場面などの効果的な演出も大きな魅力の一つだが、
今作は装置にしてもコーラスにしてもダンスにしても、
何と言うか全体が「安っぽい」のである。

前作にはなかった、
カメラ的な「動き」を幕に映し出す演出(←何て言うんだろう?)もあって
わかりやすいことはわかりやすいのだが、
それ以上に「セットを安く上げた」感を強調してしまっているというか。

ニューヨークという舞台設定も、
重厚感に欠けるという意味では
悪い方向に作用してしまったのかも知れない。


…と、ここまで偉そうに辛い評価を連々と書いてきたが。

そこは流石のALW、楽曲はことごとく素晴らしい。
そして、それを歌う主役2人の歌唱力。

特にファントム役のラミン・カリムルーの歌は凄まじい。
イラン出身だそうだが、
どうしたらあんな声が出るのかというほどの音域と声量。
1幕ラストの「The Beauty Underneath」は鳥肌モノだった。

クリスティーンが歌うタイトル曲「Love Never Dies」も名曲。
日本語版は平原綾香が歌っているらしい。

ミュージカルというくらいだから
音楽が重要なのは当たり前なのだが、
今作はそれ以外の要素が厳しかったので
皮肉にもその良さが引き立った面もあるのかも。

劇場で買ってきたサントラCDを繰り返し聴いているが、
やっぱり生で舞台観ながらオケで聴くのとは違うんだなぁ…。
早くももう一度行きたくなってきた。
好きな舞台ってそうなりますよね。


で、各メディアの評価を読んでみると、
やはり厳しめ寄りの賛否両論といったところか。

今や名作の前作「オペラ座の怪人」も
24年前の初演時には評価は厳しかったというから、
今後ロングラン(されれば)していく中で作品が育てられることに期待したい。


ふと、自分でお金払って観た多分初めてのミュージカルが
ケン・ヒル版の「オペラ座の怪人」だったことを思い出した。
大阪厚生年金会館中ホール。高校生の時だったかな。

ALW阪とはまるっきり違う、ケレン味たっぷりのファントム。懐かしい。
初めてだったから印象が強いのもあるかも知れないが、
あれはあれで好きだった。


で、結論。
やっぱり、舞台は、いい。再確認。


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by j-tracy | 2010-03-30 10:21 | | Trackback | Comments(4) 

北の国から

拝啓、たにやん。

お元気ですか。神戸は、寒いですか。
パリは、富良野のように寒くなることも、雪が降ることもなく。

僕が北欧旅行から帰って来て、すでに1週間以上が経過しており。
旅行記を書こうにも、すでに記憶は薄れ始めているように思われ。
そんな時僕は、君が好きな「北の国から」話でお茶を濁そうとしている訳で。



今回の旅行、この季節の北極圏ということで、
日が極端に短い上に極寒の町にさして見る物もなく
時間を持て余すことが容易に想像できたので、
DVDを持って行くことにした。

で、棚から目に止まったのが、
「北の国から」。

いや、北の国に行くからシャレで選んだわけでもないのだが、
最近見てなかったし、何となく選んでみた。

これが、良かったのですよ。非常に。

凍てつく外から暖かいホテルに戻り、
「う~、寒かった」言いながら冷え切った服を脱ぎ、
早々に暮れなずむ街を窓の外に見ながら、
熱いコーヒーを入れる。

で、「北の国から」。おもむろに。
たまりません。

窓の外の景色と富良野の大雪原、
そこを駆け回り丸太小屋に帰って来る純(と正吉)の姿が
自分にオーバーラップ…まではしないわけだが、
とにかく良かったなぁ。

いや、「北の国から」が名作であることは言わずもがなであり。
いかに名作であるかをここで語っても、
語り尽くせないことは明白な訳で。

あれ。

とは言っても、
まさか全作持って行くわけにもいかないので、
厳選したのは「'83冬」と「'84夏」。
連続ドラマ終了後、長期シリーズ化された最初の2作だ。

前者は、母親のいない黒板家、
みどりというどうしようもない母を持った正吉、
それに数十年ぶりに富良野に戻った沢田松吉を通して、
親子・家族の感情のすれ違いと、それでも切れない強い絆を描く。

特にラストにかけての笠智衆の演技が圧巻である。
そして、その松吉にお茶を出す時の蛍の涙には、
改めてジンと来た。

後者は、あまりにも有名な丸太小屋炎上エピソード。
火事の原因は自分だと父親に言い出せない純の心の葛藤。
親友の正吉への負い目と、突然訪れる別れ。

「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」

という五郎さんの名台詞はもちろんだが、
その前の蛍、

「お兄ちゃん、食べよ…」

も泣かせる。
割れた器を拾う五郎さんと蛍の背中の哀しさたるや…もう。

純の正直な告白よりも、
それを受けた五郎さんがまた子供たちに正直に吐露した
父親としての心情に以前より一層グッと来たのは、
私が歳を取ったからだろうか。

はぁ。(←感嘆)

いやはや、
やはり「北の国から」は北の国で見るのが一番。

というか、自分の周りの環境をセットアップして、
「感動しやすい状況」に身を置くのが名作鑑賞の秘訣なのかも。
家で映画見る前にティッシュ用意しとく的な。

号泣する準備はできていた。by江國香織

…違うか。


で、肝心の旅行記はまた先送りな訳で。


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by j-tracy | 2010-02-09 07:30 | | Trackback | Comments(2) 

続々・日頃の行い

いやはや、今日もすごい一日だった。

冬の北欧北極圏紀行が続いている。
と同時に、旅はもうすぐ終わりに近づいている。

ありきたりだが、楽しい時間というのは、
本当にあっという間に過ぎる。
いつの時代も、子供も大人も。たぶん。

だが、逆もまた真、ではない。

例えば、私はもうすぐ会社に入って丸9年になるそうだ。
この前、人事から10年目研修のお知らせが来てびっくりしてしまった。
新人の頃にした、あんな失敗、こんな後悔。昨日のことのようなのに。
そこからまったく進歩していないというのに。

いや何が言いたいのかというと、
あっという間に過ぎたからといって、
それは必ずしも楽しい時間だとは限らない、ということで。

つまり、
「楽しい時間である」ことは「時間があっという間に過ぎる」ための
十分条件ではあるが必要条件ではないということだ。

ん?逆か?
根っからの文系なもので。すいません。

ということはあれか、
須らく時間というのはあっという間に過ぎるということか。
私も気付けば31だもんなぁ。

サーティワンアイスクリーム。

…話が逸れた。


もうこの旅行のこと何をどこまで書いて、
何を書いてないかさっぱり憶えていないのだけど。

確か、前2回のエントリーで書いたのは、
私は北極圏初日から2夜連続でオーロラに出逢えるほど
日頃の行いが良いぞ!という話。

だが、世の中そううまくはいかないわけで。
というか、私の日頃の行いがそんな良いはずないわけで。

歯車は、2度目のオーロラ遭遇の直後から狂い始めていた。

オーロラツアーのバスから降りる時、
気付くとカメラの三脚のケースがなくなっている。

おや?最後にオーロラを撮った時は持っていて、
間違いなく車に持ち込んだはずだが。
こう見えて、特に旅先での持ち物の紛失には敏感な私である。
だが、座席の下から棚の隅までバス中どこを探しても見つからない。

車に持って入ったのは思い込みで、現地に忘れてきたのか。
とはいえ、数十キロ離れた場所に、
三脚のケースのために引き返してもらうわけにもいかず、
仕方なく諦めた。

次の日。
気を取り直して、「欧州最北の地」ノールカップを目指す。



ところが、トロムソの空港で、
飛行機に向かおうとすると、ものすごい風だ。
カメラを構えてその場に立っているのが大変なほどの風。

やっとの思いで飛行機に乗り込むと、
CAが「風が強いので、着陸できなかったら目的地変更の可能性がある」と言ってきた。

おやおや、ダイバートですか。
ヒコーキ好きの悪い癖で、まだ余裕がある。

そして、離陸。




飛行機は、デハビランドのDHC-8-100シリーズというプロペラ機。
37人乗りの小型機で、
何年か前に高知空港で胴体着陸したり、
何かとトラブルの多いボンバルディアDHC-8-Q400の先祖にあたる機体だ。

今回何度か使った、
スカンジナビア航空グループで
ノルウェー国内のローカル輸送を担うウィデロー航空(初めて聞いた)は、
主にこの機種で小さな地方都市の間を結んでいる。

特に鉄道もないノルウェー北部では、
飛行機は生活の足としても重要な交通機関なのだ。

で、このDHC-8-100、
プロペラがやたらうるさく、そしてよく揺れる。

敢えてプロペラがよく見える席に座った(自由席)私も私だし、
ヒコーキ好きにはこの揺れがたまらなかったりもするのだが、
ちょっと想像以上だった。

さらに、この機種本来の揺れに加えて、強風である。
経由地のハンメルフェスト上空で、
早くも風が弱くなるのを待つため待機飛行に入った。

待機飛行というのは、
風や空港の事情で着陸できない場合に上空でぐるぐる回って待つこと。




こんな北洋の美しい景色が眼下でぐるぐる回る。

10分ほどは回っていただろうか。やがて、風をついてランディング。
機体が軽いこともあって、右へ左へあおられる。
たぶん私が今まで経験した中で、一番危険な着陸だった。



この日のノルウェー北部は暴風だったらしく、
結局フライトはここで打ち切りになってしまった。





ハンメルフェスト空港。






空港の中。






空港から見渡せる景色。

寒々しい。


ここからは私と同じ憂き目に遭った4人と一緒に、
航空会社が用意したタクシーで目的地のホニングスヴォーグへ向かう。

ま、こんなのもたまにはいいか。
旅のトラブルもまたいい思い出さ。
この時点でも、私にはまだ余裕があった。



だが、悲劇はここで終わらなかった。

1時間ほど走ったところで、
運転手がにわかに携帯電話で誰かと話し出す。
そして、車はストップ。



何と、この先にある唯一の通り道が、
吹雪で通行止めになっているというのだ。

というわけで、また1時間かけてハンメルフェストに引き返し。
ますます強くなる風を前に、
我々の便以降、すべての飛行機がキャンセルとなり、
とりあえずホテルで一泊することになった。

とは言っても、
ハンメルフェストは何もない小さな港町。
しかも外は吹雪。じっとしていた。

…あれ?これ前に書いた気がする。
暗い岬に佇む自分を想像して、ノールカップを諦めた話も。

ノールカップ行きを諦めた私は、
本来のスケジュールに戻るべく一路南へ。
一旦トロムソを経由してナルヴィークに入った。

ここで人格者のランディ(仮名)に出会ったのも、
前回エントリーで書いた通り。

ところが、このナルヴィークでは、
オスロで買ったお土産の「たらこチューブ」をホテルに忘れてきてしまった。

要冷蔵なので冷蔵庫に入れていたのを、
出発の時にすっかり忘れてしまっていたのだ。無念。

さらにさらに、
ナルヴィークからスウェーデン方面へ乗った列車で、
対向車待ちのため1時間缶詰めになったり。

オーロラの成功の後は、
これでもかというくらい災難が続いている。


つまり、私の日頃の行いなんて、
やっぱりこの程度のものだった、ということで。

何だかオチもつかないが、
明日に備えてもう寝ることにしよう。


ちゃんとした旅行記めいたものは、
また改めて書こうと思います。


by j-tracy | 2010-01-30 09:47 | | Trackback | Comments(3) 

続・日頃の行い

今日は移動日だった。

いや、旅行なのだから、
毎日が移動日と言えなくもないのだが。


前回のエントリーで書いた通り、
強風(現地では「嵐」とか「吹雪」とか言っていた)のため予定が狂い、
「欧州最北の地」ノールカップにはたどり着けなかった。

今日は昨日よりは天気がマシで、
朝から飛行機も飛んでいるみたいだったので、
再び北を目指そうかとも考えたが、やめた。

日程が押すからという理由もあるが、
「最北」ということは、今いるここよりさらに昼が短い。
しかも、昼と言っても太陽はごく低い所を通るので、
常に薄暗い。つまり、一日中暗い。

暗い岬に一人佇む自分の姿を想像して、やめた。

結果的には、
昨日の午後からホテルでゆっくりできたのは良かった。
久々にレストランで食事できたし、睡眠もたっぷり取れたし。

オーロラ見物は、当たり前だが夜だったので、
深夜まで寝られないし、夕食もおざなりだったのだ。


で、そのオーロラの話。

北極圏初日にして、私の日頃の行いの良さが幸いし、
オーロラさん(敬称)に遭遇できた、その次の日。

またしてもオーロラを見に出かけた。

前日は犬ぞりが急に変更になってだったが、
この日は元々スケジュールされていたもの。

あいにくトロムソは曇っていたので、
ガイドは「雲の切れ間を探して移動する」と言う。

他の十数人の客と共に、ミニバスで移動。
内陸の方向へ小一時間も走り、
そろそろウトウトしてきた頃に車は停まった。
トロムソから50kmほどの所らしい。

確かにそこは雲が切れ、抜けるような星空。
しかもフィヨルドを望める絶景ポイントでもある。
暗くてよくは見えないが。

ガイドによると、
方角的にオーロラはフィヨルドの向こう側から現れるはずだという。








だが、山に囲まれていることもあり、
前日より極端に寒い。

わかるだろうか、あの知らない間に許可無く鼻水が出ている感じ。
私もかなりの重装備で行ったが、
それでも足元からジワジワと冷たさが伝わってくる。

そんな我慢をしている愚かな人間たちをよそに、
肝心のオーロラは、
1時間経ち、2時間が経っても、姿を現さない。
空はこんなに晴れているというのに。

結局、22時半過ぎにタイムアップ。
所詮私の日頃の行いなんて、こんなもんである。

この晴れ間を見て、
「これは今日もいけるかも」と一瞬期待した自分が浅ましい。
身の程知らずもいいところである。


で、帰りの車中、
「いや~、ファンタスティックなオーロラだったね~」と
ガイドは北極圏ジョークをかました後、
「この時間帯にこれだけ晴れているのに、
これほどまったく何も見えないのは、その方が珍しい」とこぼした。

私は「ここで来たか、日頃の行い」と苦笑しながら、
しかし前日の「貯金」もあったので、
「まぁ、オーロラなんてこんなものだ」とやや上から目線でいた。
寒い所から暖かい車中に入ったので、急速に眠たくなってきた。

30分ほど走っただろうか、
ふと目を覚ますと私の左前の運転席に座るガイドが、
しきりに窓の外を見上げている。

「オーロラだ!」

カムズ・ノーザン・ライツ!
なんと、ここで来た。

確かに山の上に緑の光がゆらめいているのが、
私の席からも見える。

「これは大きい!すごい!」
「あっ!ピンクも見えた!」

どうやらベストポジションは運転席らしく、
ガイドはしきりにオーロラの様子を実況してくれるが、
運悪く自動車専用道路の真ん中なので、
車を停められない。もどかしい。

ようやく見つけた駐車スペースで、私たちが外に飛び出すと。









肉眼でもわかる強い緑。
それに、前日より大きく近く感じた。

そしてオーロラはダイナミックに姿を変えながら、
あっという間に目の前から消えてなくなってしまった。
我々が車を降りてから5分もなかったと思う。

いやはや。すごい。本当に。

このすごさや感動を的確に表現する言葉を持たない
自分のボキャブラリーの貧困さに幻滅。

「道の真ん中だから停められなかったんだよ…」
ガイドはオーロラのピークを客に見せられなかったことを
相当悔やんでいるらしく、何度も言い訳していたが、
いやいや、なかなかのグッジョブだった。ありがとう。

そして、やっぱりすごい。私の日頃の行い。


日頃の行い、といえば。

今日は飛行機を乗り継いで、
夜の8時前にナルヴィーク(今私がいる町)に着いた。





私が乗った飛行機。
37人乗り。


この飛行機、トロムソを出た時はほぼ満席だったが、
経由地でほとんどが降り、残りは私を含め6人。
入れ替わりに3人が乗ってきたが、ナルヴィークで私ともう1人が降り、
さて残ったのは何人でしょう。

という、小学校の算数の問題のようなフライトだった。
しかもこの人数の少なさ、低学年レベルである。




そして、こんな空港に。

ちなみに手前が
バゲージクレーム。
裏で手で押されて
荷物が出てくる。


こんな空港なので、
当然エアポートバスもなければ、客待ちのタクシーすらいない。
そりゃそうだ。効率が悪すぎる。

タクシー会社の電話番号が書かれた
ノルウェー語のポスターの前で、しばし呆然としていた私に、
私ともう1人だけここで降りた男性が声をかけてきた。

「町の中心に行くの?なら、私の車に乗せてあげるよ」

神様である。
神様、仏様、バース様。

その瞬間、私は彼をランディと呼びそうになった…
というのはさすがに冗談だが、
彼に後光が差していたのは言うまでもない。

空港は町からひとつ丘を越えた2~3kmの所にある。
で、ランディ(仮)はその丘のてっぺん辺りに住んでいるという。
つまり、空港と町の間。
私だけのために、わざわざ町まで出てくれることになる。

走り出してしばらく。
ランディ「あぁ、ここが僕の家だよ。でも、ノープロブレム」
…申し訳ない。

ホテルに着くまでの間、
ランディは他にも、この町の人たちはスキーが大好きなこと、
明日私が乗る予定の列車の情報など、
面白い話をたくさん聞かせてくれた。

旅先でこういう人のぬくもりに触れると、
普段にも増して、心が温かくなる気がする。

きっと彼のような人が、
私なんかよりたくさんオーロラに出逢えるのだろう。本当に。


で、日頃の行い話、次回も続く。(恐らく)

時系列、ムチャクチャですが。


by j-tracy | 2010-01-28 09:06 | | Trackback | Comments(1) 

日頃の行い

何だろう、この展開は。

実は、トロムソに2泊した後、
さらに北の「欧州最北の地」(の近くの町)に向かったのだが、
強風のため飛行機が降りられず、
途中の町で足止めされているのだ。

今はその町のホテル。外はすごい風である。


自慢ではないが、
日頃の行いにはかなり自信がない方だ。

ここまで天気に祟られるとは、
私の本領発揮と言えなくもないのだが、
今回はちと事情が違う。


話は2日前に戻る。

前回のエントリーで書いた通り、
この真冬の北極圏で「雪がないので犬ぞり中止」という
笑えない冗談のような憂き目に遭い、
代わりにオーロラを見に行くことになった。

オーロラは街中からでも見えるのだが、
辺りが暗くて見えやすい場所に移動しましょう、ということだ。
市内から車で20~30分ほど。
キャンプ場のような所へ連れて行かれる。

犬ぞりを中止にした業者の本拠地らしく、
真っ暗な闇の中からそり用の犬の遠吠えが聞こえる中、
オーロラの出現を待つ。
天気は快晴。雲もほとんどない。

それにしても、星が綺麗だ。
満天の星空を見上げるのなんて、何年ぶりだろう。
贅沢な時間だった。




そして寒くなったら、
ノルウェー式のテント(ラボというらしい)で暖を取る。
薪の火に当たるのも何だか懐かしい。




2時間ほど過ぎただろうか。
テントで私が熱いコーヒーをすすっていると。

「とても薄いけど、オーロラが見えるわよ!」
ガイドが走り込んできて、そう言った。

慌ててカメラを持って外に出る。






写真が傾いているのは、
慌ててたんでご愛嬌、ということで。

ただ、肉眼で見えるオーロラは、
こんなに素直に緑ではない。
パッと見は雲と見分けがつかないほどだ。
私もガイドに教えられて初めて、それがオーロラだとわかった。

写真のウソ、というやつである。
露光時間を長くしている分、色がはっきりと写る。

雲と明らかに違うのは、刻一刻と姿を変えて行くことだ。
それこそ風に揺られるように。ゆらゆらと。

シャッターを開けてから切るまでの間にも、
オーロラが形を変えているのがわかる。





初めて見る神秘的な光景。

いや~、やっぱり私は日頃の行いが良かったのだ。
北極圏に着いたその日の夜に、
晴天率が低いと言われたノルウェーで好天に恵まれ、
しかもオーロラまで拝めるなんて。


だが、物語はここで終わらなかった。

この話、次回も続きます。(たぶん)


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by j-tracy | 2010-01-27 05:47 | | Trackback | Comments(4) 

きてる

きてます。きてます。

って、マリック思い出してる場合でもないのだが。


実は今冬休みで、
北欧の北極圏に来ている。

昨日はオスロで一泊して、
今日の昼頃にノルウェーのトロムソに入った。





ただでさえこの寒い時期に、
何でよりにもよってそんなくそ寒い場所に。

と、すでに何人かに聞かれたし、
これからも何人もに聞かれるだろうから、
自分でも答えを探しているのだが。

何となく。

としか言いようがない、というのが正直なところだ。

「いや~、オーロラでも見に行こうかと思いまして。てへ」
さほど親しくもない相手には、
表向きの理由としてこう答えてはいる。

だが、確かにオーロラを見たくはあるものの、
絶対是が非でも見たいか、と言われると、
それほどでもない。

そんな都合よくオーロラなんて拝めるわけないでしょうが。
冷めた声でつぶやく自分Bがいる。

余談だが、ノルウェーは晴天率が低く、
オーロラだけを目的とした旅行には不向きだと、
某「歩き方」に書いてあった。

本気でオーロラを見たければ、
カナダやアラスカの北の方へ行った方が
可能性が高いらしい。

だが、わざわざ大西洋を越えて
新大陸へ足を踏み入れさせるほどには、
私の中のオーロラ熱は高まってはいない。

というわけで、
オーロラだけを目的としない旅行で、
ノルウェーに来てしまった。

「歩き方」の言う通りになっているところが、
若干悔しくもあるのだが。

では、「オーロラではない目的」とは何なのか。
スキー?犬ぞり?スノーモービル?
真冬の極北の大自然鑑賞?

そのどれでもあるが、どれでもない。
ただ、何となく、なのだ。

冬休みをどう過ごそうかと考えた時、
暖かい所へ行くことも頭をよぎった。

だが、それらの場所はパリより相対的に暖かいだけで、
ぽかぽかとリゾート気分で過ごせるわけではない。

この時期にそんな気分を味わおうと思えば、
常夏の国々や南半球まで足を伸ばさねばならない。

それも、何か違う。

そこで浮かんだのが、北へ向かうアイデアだ。
どうせどこへ行っても寒いんだから。

行ったことのない場所で、
過ごしたことのない時間を過ごす。

フロンティア・スピリット?

いや、そんないいもんではないな。


というわけで、何となく北極圏まで。

トロムソの空港から外に出て驚いたのは、
意外と暖かいこと。多分昨日のオスロより暖かい。

聞けば、トロムソを含む海沿いの地域は、
海流などの関係で、
この辺りでは比較的温暖なのだそうだ。
それでも氷点下ではあるのだが。

風もないし、道には雪も積もっていない。
ベタに予約していた夜の犬ぞりツアーも
中止になってしまった。
理由は「雪がないから」。って、おいおい。

それ見たことか。何事もうまくはいかない。
思わず自分で笑ってしまった。

で、代わりにオーロラを見に行くことに。

その出発までの待ち時間、
ホテルでまったりしながら、こうしてブログを更新している。

町に出ようにも、
3時半にはもう真っ暗なんですもの。
この辺は腐っても鯛、あたたかくても北極圏、
アタタタタタタタ北斗の拳。

…やる気も失せようというものだ。

そりさえ滑らせられない運のなさで、
オーロラなんて見られる気がしないのだが。

ま、何となく。

こんな境遇の自分を、
楽しめるだけ楽しめればと思っている。


日本にいたら、
迷わず温泉とか行ってそうなところなのだが。


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by j-tracy | 2010-01-25 01:40 | | Trackback | Comments(1) 

アントワネットと家族

正月三ヶ日、
という概念はフランスにはもちろんないのだが、
今年は2日と3日がたまたま土日で休み。

というわけで三ヶ日、
ヴェルサイユに出かけた。

例によって突然思い立ったので遠出もできず、
かと言って、パリにいるのもなんだかなだったので。
近場で。車で20分。

運良くホテルがローシーズン料金を設定していたので、
その分部屋をアップグレード。ゆっくり過ごす。
昼寝したり、持ち込んだDVD見まくったり、夜の街をぶらついたり。

…あ、普段の土日と変わらん(汗)












テーマは「脱力」だったので、
がんばって宮殿を見て回ったりしなかったのだが、
2日続けて散歩した宮殿の庭は、
空気が澄んで最高に気持ち良かった。上質なひととき。

















いつも思うが、
どうやって
こんなキレイに切り揃えるのか。












そして、運河。
庭なのに、運河。












で、凍ってます。一部。

















カメラ目線。






よくわかる、
水かき。
(やや内股)




ところで。

ヴェルサイユ宮殿といえば、
マリー・アントワネットだ。



宮廷生活に馴染めなかった彼女が造らせたという、
「王妃の村里」(写真)なども庭園の端の方に残っている。

ベルばらを読むまでもなく、
とんでもなく複雑な家庭の事情を背負った彼女。

そんな彼女ゆかりの場所を通りかかった時、
私は前の日に見かけた、ある家族のことを思い出した。


前日の晩、
私はヴェルサイユの市街で、
何となく見つけたレストランへ夕食に入った。

1皿目を食べ始めた頃、
私の目の前のテーブルに日本人の家族連れが入ってきた。
夫婦2人に男の子1人。
夫婦は30代半ばから後半、子供は小学校中学年くらいだろうか。

観光客でフランス語はわからないらしく、
父親は辞書、母親は携帯(たぶん辞書機能付き)片手に、
英語とフランス語で書かれたメニューと悪戦苦闘している。

それも、かなり気合の入った悪戦苦闘で、
メニューを受け取ってから優に15分か20分は、
あーでもないこーでもないと熱い議論を交わしていた。
微笑ましい。

…と、やや上から目線で書いてみたが、
フランス語に関しては、私も大して変わらないレベルなのだが。

フランスへ来て1年。
レストランで「○○の△△焼き □□風味の◇◇ソース添え」と
メニューに書いてあったとしたら、
辛うじて○○はわかるようになってきた。

だが、後はまるっきり、である。
例えば「きょうは鴨肉」と決めたら、「鴨」と書いてある料理をオーダー。
鴨がどんな姿で出てくるかは、
文字通り出たとこ勝負な日々が続いている。


話を戻そう。

ようやく注文を終えた後も、
両親は店内や運ばれてきた料理を写真に撮ったりと、
一生懸命「観光」を楽しんでいる。

しかし、私が気になったのは、
そんな両親よりも子供の方だ。

黙々と漫画を読んでいるのである。
ずっと。一言も発さずに。

そして、両親もそれに対して何も言わない。
ただ、それぞれがそれぞれの世界を楽しんでいる。


これが典型的な現代の日本人家庭の姿なのかはわからない。
それに、この家族が良いの悪いの言う権利もつもりも、私にはない。

だが、違和感を覚えた。

例えば、もし私があの子の年頃で同じことをしていたら、
ウチの両親はどうしただろうか。

たぶん、頭をはたいてでも私をメニュー選びに参加させ、
無理矢理にでも私にカメラ目線を要求していたはずだ。
そもそも、レストランに漫画を持ち込むことを子供に許す
寛容な文化はウチにはなかった。

大人になった私は、お世辞にも社交的な人間とは言えないが、
必要な場面では、
自分の「世界」よりもその場の「空気」を大事にすべき、
あるいは、大事にした方が世間をうまく渡れることを知っている。

このヴェルサイユの家族(仮称)を見て、
私はそんな大切なことを、
普段の生活を通じて親に教えられてきたのだと思うに至った。
やや乱暴な手法で、ではあるが。いや、かなり。

というか、ウチの両親もそんなことまで意識していなかったはずだ。
それが彼らにとっては「当たり前」のことだから。


ということで、おわかりの通り、
アントワネットとウチの教育方針はまったく関係ない。

そう、こじつけ。

昔現国の浦谷先生に教えてもらった四字熟語で言えば、
牽強付会。そうですよね、先生。



by j-tracy | 2010-01-05 12:54 | | Trackback | Comments(0) 

静かな空港

私の愛読書の1つに「月刊エアライン」がある。

と、今回のエントリー、
書き出しからしてマニアックなので、そのつもりで。

その「月刊エアライン」に、
12月号まで「建築うんちく的空港ターミナル」という連載があって、
楽しみにしていた。

以前、「駅」についてのエントリーでも書いたが、
私は空港が好きだ。

刻一刻と変わる行き先表示。
簡単に乗ることはできない特別な乗り物。
自分が飛行機に乗るのでなくても、
何だかワクワクする空間。

陸・海・空どれにしろ「乗り物」を好きになるのは
男子なら誰しも一度は通る道だが、
私はそこにつながる「場所」も好きだった。

大阪出身なので、
休みの日、用事もないのに伊丹空港に出かけては、
半日ぼーっと飛行機を眺めたりもしていた。

で、そんな私が欧州に。

残念なことに、パリのシャルル・ド・ゴール空港(CDG)は
いろんな理由であまり好きではないのだが、
たまに飛行機で旅行や出張に出かける度に、
時間があれば空港見物を欠かさないようにしている。


というわけで、空港シリーズ第1回は、
先週行ったデンマークのコペンハーゲン国際空港(通称:カストルップ空港)。



この季節、外観は何だか寒々しいのだが(笑)
実は「世界で一番美しい空港」と呼ばれることもある
名高い空港なのだ。

で、美しい中身は後で書くとして、
すごいのは美しさだけではない。




まず、アクセスがいい。

コペンの街の中心部から電車で15分、
しかもホームからエスカレーターを上がると、
いきなりターミナル3(T3:写真)である。

見ればわかるように、
この直結している駅と空港はデザインも共通している。
どちらもデンマークの有名な建築家ヴィルヘルム・ラウリツェンの設計だそうだ。



それに、空港ではいつもネックになる、
セキュリティチェックの待ち時間を表示してくれていたり。
細やかな心遣いも、いい。



しかも、その待ち時間も概ね短い。
要は、大き過ぎず小さ過ぎない空港の規模がうまく作用している。たぶん。

で、空港はローカル線のT1、
ここを本拠地とするスカンジナビア航空(SAS)が主に利用するT3、
それに、それ以外の国際線エアラインが使うT2に分かれている。

雰囲気がいいのはT2。



T3が明るく開放的なら、
T2はシックで落ち着いたイメージ。

ただ、落ち着いた雰囲気は、このターミナルだけではない。
実は、空港といえば付き物の発着のアナウンスがないため、
空港全体が「静か」なのである。

ま、あのアナウンスが空港らしくていいという面もあるが、
この空港にはマッチした配慮だという気がする。
うっかりすると乗り遅れるけど。



そして、セキュリティチェックを終え、
制限区域に入ると。









北欧らしい、木材を多用した暖かな作りに加えて、
柱の1本1本に至るまで細かいデザイン上の配慮がなされている。

すばらしい。
「世界で一番美しい」とまで言われる所以だ。

それでいて、免税店も充実しているし、
機能面でも申し分ない。

搭乗ゲートまでの移動距離が長いといえば長いが、
店をぶらぶら見ながら歩いていると、さほど気にはならない。

ま、アナウンスがないこともそうだが、
ここは時間にも気持ちにも余裕を持って楽しむべき空港、ということかなと。


おまけ。



2020年のサルコジ。

ちょうどコペンで開かれていたCOP15に合わせた
環境保護の広告だ。

「申し訳ない。私たちは壊滅的な気候変動を止めることができたはずなのに…
そうはしなかった」

ヤツは絶対自分では謝らないと思うけど。
白髪も染めて若作りしそうだし(笑)

でも、こういうセンスは好き。


それにしても、駅といい空港といい、
安易にシリーズを名乗っているが、今後も続くのかどうか。

サンタさんのみぞ知る、である。


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by j-tracy | 2009-12-25 12:39 | | Trackback | Comments(0) 

オフコースと言い訳

冬は、夏より寒い。
北は、南より寒い。

自明。当然。小田和正。

いや、南半球は違うぞ、とかナシとして。ね。

そんな小学校低学年でも知っている事実を、
改めて思い知らされた日々だった。


いや、計画段階、もっと言えば、作戦の終了間際までは、
事はこちらの思い通りに運んでいた。

しかし、である。

蓋を開けてみれば、この体たらく。
親に「最近ブログを更新してないようだが」と心配までされる始末だ。


時計の針を10日ほど前に戻そう。

ブログの記録によれば、
前回私が記事を更新したのは、
日本時間12月13日午前4時25分。フランスの12日夜のことだ。

この時の記事は見てもらえればわかる通り、
無味。短絡。中身なし。
親に「ネタ切れか?」と冷やかされる始末だ。
余計なお世話である。

私は疲れていた。
そう。すでに、私は疲れていた。
事態の大いなる伏線は、あの時点で張られていたのだ。


それに加えて、あれから私は忙しかった。
週末も含めてコソコソ動き回ったあげく、
火曜からはデンマークへ出張に出かけた。

さすがの私にも、
この時期の北欧が尋常じゃなく寒いであろうことは、
容易に想像がついた。

で、重装備。
おかげで、向こうはもちろん寒かったものの、
凍えるようなことはなかった。

だが、今から思えば、
そんな風に呑気に過ごしている間にも、
その事態は、ゆっくりと、しかし確実に、私に忍び寄っていたのだ。


出張中も、忙しかった。深夜・早朝に及ぶ仕事。
そんな日々が、4日、5日…と続く。

そして、日曜。

ようやく仕事から解放された私は、
帰りの飛行機の時間まで束の間のコペンハーゲン観光へ出かけた。














だが、寒い。

いや、寒いのは前から寒いのだが、
体感温度が、低い。
おかしい。昨日までは大丈夫だったはずなのに。

それに加えて、日曜なので、
小さい店はほとんど開いておらず、
街歩きも今ひとつ盛り上がらず。

ま、いいや。




と、チボリ公園の前で兵隊さんを撮ってるあたりで、
さすがに体調の異変に気付いた。

どうも、胃が痛い。

だが、事ここに至っても、
私は重大な事態から目を逸らそうとしていた。

あ~、やっぱりホテルの朝食、
食べ過ぎたのがまずかったか。

実際、食べ過ぎだった。
バイキングとなると、どうにも取り過ぎてしまう貧乏性の私である。

あ、バイキング。北欧だけに。

…で、寒いし、歩いててもさほど楽しくもなかったので、
早目にホテルに戻ってカフェで小一時間も休むと、
案の定、胃の痛みは何とか収まった。

しかし、代わりに襲ってきたのは、喉の痛みである。
ここまで来ると、事態は火を見るより明らか。


風邪だ。


というわけで、
どうにかパリへ戻った私は、丸2日半ベッドの住人となった。ごほ。

これが、長いことブログに穴を開けたことへの、
長い言い訳である。ごほほ。


事ほど左様に、
私のブログの中身は、気力・体力の値と正比例している。

充実してないんだな、これが。



悪いことというのは続くもので。

つい今しがた、渡仏以来愛用してきた、
残したご飯を小分けにして冷凍できて大変便利なプラスチック製タッパー、
敬称タッパーさんが冷凍庫から転落、
不幸にも冷凍状態だったため割れる、という悲惨な事故が発生した。


気付けば、日付はクリスマスイブ。

このままだと、
イブの夜は新しいタッパーを探して過ごすことになりそうだ。


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by j-tracy | 2009-12-24 10:12 | | Trackback | Comments(3) 

性癖

夜。

突然、無性にどこかへ行きたくなることがある。

車に乗る。

どこかへは行きたいのだが、そうそう遠くへも行けない。
帰って来ないといけないので。

で、パリ近郊の小さな町へ出かける。




この日は、サン・ジェルマン・アン・レー。
遠くにパリを望む、丘の上の町だ。

夜も9時を過ぎているので、
レストランくらいしか店は開いていない。

そして、この季節。深く、静かに、寒い。



そんな町でも、
所々にクリスマスのイルミネーションが。

パリのイルミのような派手さはもちろんないが、
人通りの少ない静かな街並みに灯る明かりには、
独特の暖かみがある。











クリスマスのドビュッシーさん。



有名な城も、いつもとは違った表情に見える。





冬のフランスの夜は、長い。


by j-tracy | 2009-12-11 08:59 | | Trackback | Comments(0)